

今回は、新商品「洗凛」の題字を執筆して頂いた、書き下ろし家・西山嘉克さん。書き下ろし家として、独特な道を歩み、さまざまな経験をしてきた彼の感じる『美』とは…
空のように澄んだ瞳が印象的な、『よしやん』こと西山嘉克さん。
日本二週半の旅、地球一周の旅を経て、心のふるさと沖縄に移住。
長い旅を終え、悶々とした自分自身と向き合う日々を送る中、日本の伝統文化や精神を伝える師と出会いがあり心にひらめきを感じ2007年熊本・阿蘇に移住。
修行の一環として、白川水源で書き下ろし三昧の日々を送る。
「ひとつの事を毎日続けること、雨の日も風の日も必ず行うことが僕に出された課題の一つでした。」
270日に及ぶ修行生活を終えた後、現在お住まいの佐賀県、嬉野を拠点に、人々の紹介の輪により、多忙な日々を送っている。
書き下ろしを通じて様々な方々と出会うことで、自分自身の考え方が色々と変化していったと語る。
西山さんは書き下ろしを行う際、その人の目を見てインスピレーションで浮かんだ言葉を筆に任せる。
「書き下ろしの言葉は、自分の中から湧き出た言葉ではなく、相手の方がいて初めて生まれた言葉。
相手の方も何かを受け取っていらっしゃるのかも知れないが、自分自身もそこからヒントや答えをもらっています。
イベントをする度に新しい言葉と出会える。書き下ろしをして自分と向き合うことで、自分自身をも正してもらっているのです。」
「書き下ろしの際、空間の空気や感覚で、『なぜかわからないけど涙がでる』とおっしゃる方がいます。
そのような時は、きっとお互いの魂が感動してるのかな、と思いとても嬉しくなります。
目に見えない部分を感じて喜んで頂けたらいいなといつも思っています。」
西山さんが思う『美』とはどのようなものなのだろうか。
書き下ろしを通してさまざまな人々と触れ合う中、『美』についての考え方も、少しずつ変化していったという。「書き下ろしの中で生まれた言葉に、涙をながされる方がいらっしゃるんですが、
それぞれみんな何かを背負って生きているんだなってすごく感じて、その度に胸を打たれます。
そうやって何かに自分を注ぎ込んできた方の姿は、見ていて本当に美しいなと感じるようになりました。
例えば、母親の子供を想う優しさや力強さ。その人なりに自分自身を精一杯生きている姿はとても美しいと思います。
今の僕が考える『美』とは、目に見えない想いや祈りや生き方なのかも知れない。ものに対しても同じ感覚で、見た目よりももっと本質的な『そのものらしさ』というところに美しさを感じることが多いですね。」
書き下ろしを通じてたくさんの『ありがとう』と言う言葉に出会う。
その出会いの一つ一つが本当にありがたく、それが自分のエネルギーに変わっていくのを感じています。」
今回のインタビューを機に『美』のテーマについてはこれからも追求していきたいと語る西山さん。
今は、色々な自分を試して、どういう考えを持ち、どういう自分でありたいのかを試行錯誤しているのだという。
「意識が変わると、字にも変化が出てくるんです。5年後10年後、自分の字がどう変わっていくのかが楽しみです。」
実際に『美しさ』とは定義付けできるものではないが、「感動を人に与える何かである」ことだけは
間違いないと言われる。そういった本質を感じとる力こそ、彼の魅力であり人の心を掴む理由なのかも知れない。
西山さんから生まれる書き下ろしは、自分らしさと向き合うきっかけを与えてくれる機会と言えそう。
美しさとは自分自身の中に備わっているものだということも。
最後に洗凛という言葉をから受けるイメージについて訊ねてみた。
「必要のないものをすべて洗い流して、本当の自分に戻る。自分らしさに導いてもらえる、そんなイメージをもちました。」
profile西山嘉克(にしやま よしかつ)
滋賀で生まれ育ち、静岡大学を卒業する。
2004年 映画「107+1~天国はつくるもの~」の個人上映と路
上で書き下ろしを行いながら、ヒッチハイクで日本
二周半の旅をする。その後、地球一周の船旅を行い、2005年に
沖縄に移住。2007年から熊本阿蘇の白川水源で書き下ろし三昧の
日々。2008年11月から阿蘇を離れ、現在、佐賀を拠点とし、九州
各地で書き下ろし活動を行っている。
西山さんのブログ「よしやん感動日記3・虹色日和」